2010年6月2日水曜日

5月に読んだ本

5月の読書メーター
読んだ本の数:6冊
読んだページ数:1598ページ

私の血はインクでできているのよ (ワイドKC キス)私の血はインクでできているのよ (ワイドKC キス)
自己ネタ系の漫画家さんとはいえ、かつての恥ずかしお絵かきのコピー転写で笑いをとるとは、自分のDNA解析を公表するかのような大胆さ。大変だなぁ。名鉄本のくだりが恥ずかしさMAXでしたかね。でもヲタ女子と鉄女子の接合部は制服だったのか〜?と分かった気になりました。
読了日:05月22日 著者:久世 番子

竹光侍 8 (BIG SPIRITS COMICS SPECIAL)竹光侍 8 (BIG SPIRITS COMICS SPECIAL)
ついに完結してしまいました。壮絶で、長い長い殺陣…。これは何か神がかったものが憑依して描かせたとしか言いようがない絵だと感じます。全てのコマが凄い、全てのコマが息を吞む。漫画文化の金字塔を見た思い。さっそく原作ノベライズが出たみたいですが、正直、漫画以外のメディアで見たいと思いません。
読了日:05月17日 著者:松本 大洋,永福 一成

家、家にあらず (集英社文庫)
時代小説かと思って読んだらミステリー小説のようでした。主人公の少女の存在感が瑞々しく、その視点で人物が切り取られていくので、政治のきな臭さや奥屋敷の淫行というプロットも嫌らしくないです。この時代、女には2つの出世の道があるというけれど、そのかわり所帯を持って我が子を育てる幸せは望めない。勝ち得た栄華の裏の心の空洞が翳りとなって、物語の真相も見え隠れ。女って怖いなぁ、強いなぁ。個人的には表使役・真幸が好きでしたが、そうきますか…。
読了日:05月17日 著者:松井 今朝子

荷風と左団次―交情蜜のごとし荷風と左団次―交情蜜のごとし
実は芝居者になりたかったという裕福な名家育ちのドラ息子・荷風先生と若くして座主となり劇界の命運を背負って立つ左団次丈の濃密な交流。女性との交際はいいとこ2.3年、長くて5年、でも左団次丈とは30年以上も親交を暖めていたという荷風先生の純情な一面が照射されて面白い。そしてもうひとつ、ここには黙阿弥以後の芝居の世界が浮き出されているのも興味深い。文士たちの芝居への興味と介入、新しい小屋と実験的な芝居の創造、戦争の進行…この時代にはまだ歌舞伎は古典芸能ではなかったんですね。
読了日:05月13日 著者:近藤 富枝

フォーカス・リーディング 「1冊10分」のスピードで、10倍の効果を出す いいとこどり読書術フォーカス・リーディング 「1冊10分」のスピードで、10倍の効果を出す いいとこどり読書術
とりあえず自分は「農耕型読書」を主にする読者であるということは自覚できました。それから、速読のための「心・技・体」を我がものにするためには体育会系メソッドによるトレーニングを積まなければならないそうです。出先の隙間時間に読もうとしていたのですが、タイムを計りながら実践する「鍛錬編」にいたり、こりゃいかんと自宅で時計を脇に置いてやってみました。教室でリードしてもらいながらでなく、自分でやるのは正直めんどくさかったです。少しは早く読めるようになったかな…
読了日:05月10日 著者:寺田 昌嗣

東洲しゃらくさし (PHP文庫)東洲しゃらくさし (PHP文庫)
謎の浮世絵師・東洲斎写楽の出自に迫る時代小説かと思いきや、嗜好や肌感覚も違う東西の劇界で、上方から江戸に渡る芝居者の勝負心や艱難辛苦の方が読んで面白い。江戸の初興行で大失敗した並木五兵衛(五瓶)の起死回生の一本が『五大力恋緘』とは!しかも負けた心境の五瓶を「兄さんは辛抱が足らぬ」とぴしゃりと言い放つ二代目菊之丞の言葉が深くて、思わず心を鷲づかみされました。
読了日:05月05日 著者:松井 今朝子
読書メーター

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