2009年10月5日月曜日

たっぷり観さしていただきました_歌舞伎座10月公演

浅草にやってきた翌日は仕事が休みだったので、ついでに歌舞伎見物をして帰ることにした。(っていうか、かなり計画的に…)

建て替えが決まっているので、歌舞伎座前にはカウントダウン看板、あと208日だそうです。



今月は、
昼の部
 一、歌舞伎十八番の内 毛抜(けぬき)
 二、蜘蛛の拍子舞(くものひょうしまい) 花山院空御所の場
 三、心中天網島 玩辞楼十二曲の内 河庄(かわしょう)
 四、音羽嶽だんまり(おとわがたけだんまり)
夜の部
 通し狂言 義経千本桜(よしつねせんぼんざくら)
 渡海屋
 大物浦
 吉野山
 川連法眼館

これ、昼夜通しで見てしまいました。

お目当ては、玉三郎丈の「蜘蛛の拍子舞」です。花道脇の席だったので、初っぱなからオーラの放射線を浴びながら拝見しました。びびびびびぃ〜〜。
大成駒屋が復活させた演目らしいです。女郎蜘蛛の妖怪の白拍子が玉三郎丈で、頼光=菊之助、綱=松禄と音羽屋の若手がつとめます。手踊りやら拍子にあわせて語りながら踊って見せたり、ちょっと変わった舞踊劇でした。いつもの一分の隙もない玉三郎丈の踊りとは違う雰囲気で、「たっぷり!」を期待して行ったので、ちょっと肩すかしを食ったかな。でも、ちらっと蜘蛛の本性を覗かせるところは巧かったですよ、妖艶でしたー。
本当はこういう踊りにこそ巧さが光るのでしょうね。勘三郎のかっぽれとかね。

舞台は大輪の華が3つ咲いたよう、蜘蛛の糸を何回も派手に広げるので、舞台の絵面はとても華麗。

まだほとんど初日だったせいか、大和屋が蜘蛛の巣玉を踊りながら仕込むわけですが、それを懐に入れてあるのをまさぐっているのが間の隙間に見えて、(後半には手慣れてそんな事も無くなるだろうと思うと、)お得なものを見た気がしました。しかし、常に完璧な大和屋でもそんなことがあるのですね。

で、眼目の長唄さんですが、
三味線の立は、な、なんと杵屋勝国師匠!!贅沢、贅沢。(やったね、パパ!明日はホームランだ!)若手注目ナンバーワンの杵屋勝十郎さんもしっかり控えておりました( ^ω^)。お唄は、杵屋直吉師匠が立唄で、松永忠次郎さんのお顔も見えます。お囃子は田中伝左衛門社中!
やっぱり、大和屋さんは揃えてきますね。
これだけでもとが取れた気分です。

昼の部では、三津五郎丈が歌舞伎十八番の「毛抜」に挑戦。個人的には、時代がかって、かつ、馬鹿馬鹿しい大らかさがあってこのお芝居が好きなのですが、初役の三津五郎丈も持ち前の明るさが生きていい感じでした。そして、これまで正直ピンと来たことはなかったのですが、やっぱり團十郎の「毛抜」もまたいいんだなぁと思い返した次第です。

同じ演目を違う俳優がつとめるというは、歌舞伎ならではなのかも知れませんが、面白いものだなぁと思いました。

「河庄」は上方のお芝居で、藤十郎さんの当たり役。お相手小春の時蔵丈が、本音を隠して堪え忍ぶ役でGoodでした。「音羽嶽だんまり」は、松禄の長男・大河君の初お披露目の演目。口上は菊五郎丈と吉右衛門丈と富十郎丈だけですが、そのあとだぁ〜〜〜〜と七福神のように大物俳優がいろんな装束で出てきて、賑やかでした。さすがに凄いなぁ、御曹司デビューともなると…。


というわけで、つづきはあさって。

全部見終わったら、すっかり夜が更けていました。

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